税金の話
優遇されている退職金税制、退職金税制優遇処置変更?
団塊の世代の大量退職を前にして政府税制調査会が先に発表した「個人所得課税に関する論点整理」には、会社員に対する様々な負担増が盛り込まれました。
給与所得控除や配偶者控除・扶養控除の縮小・廃止の他、これまで聖域とされてきた退職金に対する課税強化も、今後の課題とされています。現在の生活や老後の生活に大きな影響を及ぼす退職金に対する税金について考えてみましょう。
退職金とは、給料の後払いと考えられます。本来なら勤続期間中に分割してもらうべきものを、
退職時に一括してもらうという考え方です。いまの税制は、この退職金に対して、普通の所得と
同じように課税したら不憫であるという考え方で制度ができています。
しかし、ここへきて、退職金に対する優遇税制を見直す動きが出てきています。背景には、雇用形態などの変化により、退職金を支給しない代わりに給与を引上たり、一時金ではなく年金の形で支給するといった具合に、退職金の支給実態が多様化していることがあげられます
。退職所得控除が勤続20年を境に急増する仕組みや、所得の半分しか課税されない点などが合理的でないという指摘もあります。さらに最近、雇用契約の短い社員に対し、給与を低く抑えて退職金を高く設定することで、従業員の税金を安くする企業が増えていることも問題視されています。
このようなことから、早ければ平成18年度改正で控除を縮小し、控除後の金額の1/2課税(下記数式参照)についても改める動きが出ているのです。実現すれば、当然、退職金にかかる税金は増え手取りは少なくなります。公的年金に続いて退職金まで減らされることになれば、老後の生活設計に大きな影響が出ますので、今後の動きを注意深く見守る必要がありそうです。
退職所得 = (退職収入−退職所得控除額)×1/2
政府税調報告書抜粋
退職所得
退職所得については、従来から、勤労に起因する報酬である点において給与所得の変形と考えられるものの、それが一時に支給される点や、老後の生活保障的な所得であること等を考慮し累進性を緩和する観点から、特別な負担軽減措置が講じられてきた。
近年においては、前述の雇用形態、就業構造の変化ともあいまって、退職金を支給しない代わりに在勤中の給与を引き上げる、退職一時金に代えて退職年金を支給するといったように退職金の支給実態は多様化している。
こうした中、退職所得控除は勤続年数20年を境に1年当たりの控除額が急増する仕組みとなっており、また、勤務年数が短期間でも所得の2分の1に課税されるなど、現行制度には必ずしも合理的とは言えない面がある。特に、短期間勤務に対しても2分の1課税が適用されるという点に関しては、給与を低く抑え、高額の退職金を支払うといった操作を行うことで、事実上租税回避に使われている側面があることに留意すべきである。
こうした状況を踏まえれば、退職金については、全体として多様な就労選択に対し中立的な制度となるよう課税のあり方を見直すべきである。
制度の見直しにあたっては、多年にわたって支給されるべきものが一時に集中するとの退職所得の性格に照らして、引き続き何らかの平準化措置が必要となる。また、重要な人生設計上の期待にも関わる問題となることから、所要の経過措置も含めた適切な工夫が必要であろう。
|
|
|
飯塚美幸税理士はエクスプレス・タックス株式会社の代表です。弊社の顧問税理士でもあります。みなとアセットがこちらの税理士事務所に税務申告等を何故依頼しているかと言えば資産税に関して精通しているのみならず、各種情報のアップデートが良いからです。その都度税務に関してトピックスになる情報をファックスしてもらえます。また、保守的な税務アドバイスが定評で、顧客に問題を起こさせない税理士と認識したからです。もちろん依頼する方もしっかりしていなければならないのは当然ですが。
(税理士の中には過度の節税を指南する輩がいますがリスクが高いのでお勧めできません)
|
|
|
|